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さよなら、思い出のTwitter

かつてツイ廃だった身として、せっかくなのでお気持ち表明しておく。


Twitterサードパーティアプリの使用を禁止するとのニュースがあった。2012年ごろに同様の問題が発生したときは、猛反発の結果撤回されたが、今回はそうはならないだろう。
当時は東日本大震災後でTwitterがインフラとして活用され始めた頃だったと思うが、まだまだギーク寄りのコミュニティという性格が強かったように思う。技術やサービスを活用して、Twitterを中心にライフハックする人が多かったと感じる。

いわゆるツイ廃は、一日中Tweenやtwicca等を通じて張り付いて、常に自分の生活をさらけ出し、コミュニケーションを楽しむ、というような流れだった。
そのような密なコミュニケーションの楽しみ方をする上で、Webの公式ページやタイムラインを使うのではあまりに遅く不便で、かつ見づらいものだった。だからAPIが活用され、多種多様なクライアントが開発され、活用され続けてきた。

それが段々とインフラ化・一般コミュニティ化が進み、政治や主張を行う公共の場となっていくにつれ、ツイ廃のような使い方をする人は相対的にも絶対的にも減っていった。
その中で起きたのが2012年のサードパーティ排除であり、最終的に2018年のUserStream APIの廃止/新APIへの移行によって、そのような使い方はほぼ不可能となってしまった。

今回のサードパーティ排除は、かつてのギーク的な、ライフハック的な使い方を完全に否定し、プラットフォームとして一般コミュニティに対してマネタイズする方向へ進むことを明確にしたと感じた。
買ったイーロン的にはそうするのが自然だろうが、技術の遊び場としてのTwitterは完全に終わりを告げた。
今後は、そういう人たちはどこで遊ぶのだろう。代替となる新しいコミュニティサービスが10年も出てこない以上、既存のSNSではTwitterが担っていた遊び場の役割は代替できないのだろう。次はP2Pなのかな。IRCみたいな形になるのかな。

ちなみに、Web3だNFTだなどと、お金の匂いが強すぎる物はこのような場としては成り立たないと思う。
新しい流行りは、そういうものから無縁な「遊び」から生まれてくると、個人的には信じている。
今の時代だと、遊びが生まれた瞬間にお金が絡んですぐに残念なことになってしまっている気がする。


自分はもう殆どのSNSからは距離をおいているが、かつての遊び場だったTwitterがこうなるとは思っていなかった。
しかしこれも時代なんだろう。仕方ない。
思い出は思い出として、受け入れるしかない。

さようなら、思い出のTwitter